「ガル・コスタ
〜 妖精の歌声」

女性歌手ガル・コスタはMPBの頂点にいる。生まれつきの高い声は信じられないほど優しく、妖艶だ。楽園の妖精の声。ガルの歌は一つの美の世界だといえる。

ガル・コスタは1945年ブラジル北東部バイーア州の都サルヴァドールに生れる。母子家庭のガルは母親の希望もあって幼いころから歌手になることを夢見る。子供の頃のガルは大きなナベを頭にかぶりながら歌い、自分の歌声の響きを楽しんでいたという。15歳のときラジオで聴いたジョアン・ジルベルトに衝撃を受ける。1963年には運命の音楽パートナー、カエターノ・ヴェローゾと出会う。カエターノを通じてジルベルト・ジルマリア・ベターニアなど後の音楽人生を共にする仲間たちと親交を深めていく。

1964年、マリア・ダ・グラッサ (Maira da Graca)の芸名でデビュー。1966年にはカエターノと共同でリリースした初アルバム『Domingo』で現在のガル・コスタに改名。68年にジャニス・ジョプリンを聴き、その奔放な歌い方に感化されると、それまでのボサノバ調の物静かなスタイルから一変して、持ち前の高音を活かした歌い方に見事に変貌をとげる。

トロピカリズモの発起、軍事政権によるカエターノとジルへの弾圧などを経ながらも年々アルバムをリリース。1975年ドリヴァル・カイミ作曲のドラマ主題歌「Modinha para Gabriela」を歌い、テレビを通じて国民的な歌手として認められる。70年代後半にリリースした3枚のアルバム『Agua Viva』(78)、『Gal Tropical』(79)、『Aquarela do Brasil』(80)はいずれも大ヒットとなり、絶頂期を迎えることとなる。このころ初来日公演(80年)も行っている(その後93年、98年にも来日)。

それからもガルは毎年のようにアルバムを発表し、次々とヒット曲を世に送り出していく。88年にはカズーザ作曲のTVドラマ主題歌「Brasil」を歌って再び大反響を呼ぶ。93年には亡くなった母親に捧げたアルバム『O Sorriso do Gato de Alice(邦題 チェシャ猫の微笑)』で感動的な演奏を披露。97年にはキャリアの総集編となる『アクースチコ〜アンプラグド・ライブ』を発表した。
 
最新作となる2003年の『Todas as Coisas e Eu』では「 Nossos Momentos Nossos Momentos Nossos Momentos 」や「 Dono dos Teus Olhos Dono dos Teus Olhos Dono dos Teus Olhos 」といったボサノバ以前の名曲の数々を歌い、話題を呼んだ。

国内外ともに絶賛されるガルは既に偉大なディーバの境地にいると言っても過言ではない。

♪代表曲
NOSSOS MOMENTOS NOSSOS MOMENTOS NOSSOS MOMENTOS
DONO DOS TEUS OLHOS DONO DOS TEUS OLHOS DONO DOS TEUS OLHOS
FESTA DO INTERIOR FESTA DO INTERIOR FESTA DO INTERIOR
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