<特別編>
「カルナヴァル2005
〜サルヴァドール・地上最大のドンチャン騒ぎ」
轟くドラム・ビート、大音量で響くスピーカー・サウンド、踊り狂う何百万という人々、巨大な踊り場と化した町からほとばしる喜びのエネルギー。毎年2月(*)、古都サルヴァドールは地上最強のホット・スポットとなる。
サルヴァドールのカルナヴァルでは、数百を超える "ブロッコ"(カーニバル・グループ)が"トリオ・エレトリコ"と呼ばれる屋根に本格的なステージとスピーカーを装備した巨大なトラックを大通りに出す。
それぞれのトラックに作られたステージにはイヴェッチ・サンガーロ、カルリーニョス・ブラウン(&チンバラーダ)、ダニエラ・メルクリ、マルガレッチ・メネーゼス、ババード・ノーヴォ、シクレッチ・コン・バナナ、アルモニア・ド・サンバ、テハ・サンバ、アラケトゥほか名前を列挙できないほどの数の地元アーティストが登場し、パワー全開で移動ライブを演じる。
お気に入りのアーティスト目当てに千人、万人といった観衆が合流し、好きなように歌い、踊りながらトリオ・エレトリコの後を何キロもついていく。これが丸1週間、昼夜続くのだからその盛り上がりは半端ではない。
観衆参加型のサルヴァドールのカルナヴァルには期間中、他地域や海外からの参加者約100万人を含む200万を超える人々が集まる。地上最大のストリート・カーニバルとしてギネスブックにまで載るほどで、近年ではリオのサンバ・パレードの参加者数をも凌いでいる。昨年は30カ国以上でTV中継され、日本からも毎年ツアーが組まれるほどだ。
ことのはじまりは150年以上前にヨーロッパからサルヴァドールに持ち込まれた謝肉祭だとされるこの祭りは、時を経て、1950年代に伝説のコンビ、ドド&オスマルが発案したトリオ・エレトリコのおかげで大勢の人が踊りながらパレードする祭りに発展する。
70年代にはノーヴォス・バイアーノスのボーカル、ベイビー・ド・ブラジルが初めてトリオ・エレトリコの上で歌い、もう一人のメンバー、モライス・モレイラがサンバにフレーヴォなどのリズムをミックスし、よりダンサブルになっていく。80年代にはルイス・カルダス等がメレンゲなどのカリビアン・メロディーを融合し、いまのアシェー・ミュージックが生まれたとされる。2005年カーニバルはアシェー生誕20周年を祝う。
一方でサルヴァドール特有のアフリカ文化を継承するブロッコ・アフロ、フィーリョス・ヂ・ガンジー、イレ・アイエ、オロドゥンなどの存在も興味深い。もちろんジルベルト・ジルやカエターノ・ヴェローゾといったトロピカリズモ世代も毎年参加を欠かさない。
サルヴァドールは全国で一番早く始まり(木曜日開始)、一番遅く終わる(翌木曜日明け方終了)ことでも知られる。最終日の深夜には伝統あるブロッコがすべて町の中心にあるカストロ・アルヴェス公園に集結し、最後の力を振り絞ってセッションを行う。昨年はトリオ・アルマンジーニョ、ドド&オスマル、ルイス・カルダスやサラジャーニなどの大御所が祭りの最後を飾った。
言葉ではほんの一部しか言い表せない地上最大のカルナヴァル。一度は体験してみたいものだ。
♪カルナヴァル着メロ
戻る